「車」と「自動車」、どちらも同じものを指している? 一般的には、同じ意味で使われがちな言葉だ。
どちらも同じと思って使っている人も多いのではないだろうか? だが、実は、これらの言葉が指している物は、厳密には少し違うのだ。
今回は、この2つの似たような言葉の違いを 短い文章とイラスト付きで、わかりやすく解説しよう。
車と自動車の違いとは?
車や自動車という言葉は、
- 一般的な会話に使われる場合
- 法律上で使われる場合
…で、指すものが異なる。
では、どう違うのか、みてみよう!
車とは?
車とは、
①軸を中心として回転する輪の形をしたもの。具体例:車輪や歯車など
②車輪がついた乗り物や運搬道具のこと。
例えば、自動車、乗用車、バイク、自動二輪車、自転車、一輪車、三輪車、リヤカー、人力車、馬車など、すべて「車」に含まれる。
現代では、ふつうの会話で「車」と言えば、自動車(中でも主に乗用車)を指す。
中世では「牛車(ぎっしゃ)」、明治時代では「人力車」を指していたんだよ。
車輪がついた乗り物全般のことを「車両」とも言うよ
自動車とは?
自動車は、モーターやエンジンなどの「原動機の力」によって動く、車輪がついた乗り物で、架線やレールを使わないものを指す。
例えば、普通自動車、中型自動車、大型自動車、大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車などが「自動車」だ。
日本の道路交通法での車両とは?
日本の道路交通法では、大きなグループとして「車両」があり、免許がいる乗り物も、免許がいらない乗り物も含まれる。
車両…自動車・原付(原動機付自転車)・軽車両(自転車や人力車など)・トロリーバス
車両の中でも自動車は、8つの区分に分かれている。
自動車に含まれるのは以下の8つだ。
- 大型自動車
- 中型自動車
- 準中型自動車
- 普通自動車
- 大型特殊自動車
- 小型特殊自動車
- 大型自動二輪車
- 普通自動二輪車
自動二輪車(バイク)も、自動車に含まれるよ
ふつうの会話では、自動車というと乗用車のことを言うよね。
自動二輪車のことは、バイクやオートバイって言うもんね。
道路交通法では、バイク・オートバイも自動車なのだ。
ちなみに、バイクやオートバイは自動二輪車を指す俗称。
Auto ( 自動)と、Bike ( 二輪車)が語源だ。
道交法では車輪があるのに歩行者の扱いになる物もある
車輪がついていても歩行者の扱いとなるもの
- 身体障害者用の車いす
- 乳母車(ベビーカー)
- 小児用三輪車や小児用自転車
- バイクを推して歩いている者
※バイク…大型自動二輪車、普通自動二輪車、原付、二輪もしくは三輪の自転車
※三輪バイクや側車付オートバイは押して歩いていても歩行者扱いとならない
まとめ
- 車のほうが意味が広く、「自動車」は車に含まれる1カテゴリー
- 車は、車輪のついた乗り物全般、運搬道具などを指す
- 自動車は、「自らの力で動く乗り物」や「自動で動く乗り物」と覚えておくと良い
- 一般的な日本語の会話では「車=自動車」と思って差し支えない
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